ホイールナットの豆知識
こんにちは、駒ヶ根店整備の田中です。
車の発進時などに異音がすると問い合わせされるお客様の中に、ホイールナットの緩みが原因で音がする場合が時折あります。
そこで今回はホイールナットの種類や注意点についてご説明します。
ホイールナットの様々な形状
タイヤホイールの取り付け方法として、外国車はホイールボルトでの取り付けが多いですが(日本車にも少数あります)日本車はナットによる取り付けが多いです。メーカー、車種によって違いがあり、形状にも種類があります。
テーパーナットタイプ
国産車のほとんどがこのタイプです。
ホイールからナットを外して、横から見ると斜め(テーパー形状)になっています。
ナットがはまるホイールもテーパー形状である必要があります。
国産車用のナット場合、ほとんどが60度テーパーなので、市販の一般的なアルミホイールに流用可能です。
ナット径は19mm・21mmがほとんどです。
ナット径が違うとナットが奥まで入りすぎたり、テーパー部の接地面が小さくなったりして緩む心配もありますので、ナット径の同じものまたは、笠付きナットが良いです。
球面ナット
ホンダが球面ナットを採用しています。
ホンダのホイールナットはテーパーのように見えて実は球面になっており、テーパーナットでホンダのホイールが取り付けできてしまうのですが、この場合、ナットとホイールがしっかり当たらないので緩みやすいため注意が必要です。
ナット径は19mmです。
平座、平面座フラットタイプ
トヨタ/レクサス、三菱、日産など。
テーパーの場合は締め込んでいくと自然にホイールのセンターが出ることを重視していて、平面座タイプはホイールを押さえる力を重視していることが違いです。
ナット径は21mmです。
ボルトのネジ
ホイールナットがとまるボルトのネジ径はほとんどが12mm(M12)ですが、ネジのピッチ(ねじ山の間隔)が1.25mmと1.5mmの2種類があります。
ピッチの違うネジを無理して付けるとネジ山を舐めてしまいますので注意が必要です。
ナットを取り付ける時はネジ山に砂など付着物が無いか確認し、ナットを手でねじ込み最後にトルクレンチで規定トルクに締め付ければ安心です。
締め付けトルクは、軽自動車は8~10キロ(80~100N/m)普通車は10~12キロ(100~120 N/m)です。
締め付けが心配でしたらお近くのオートパル工場、スタンドにて確認できますのでお立ち寄りください。